(1) 結論
猫が急に痒がる原因は大きく分けて4つ。
可能性をひとつずつ消して適切な治療を行ってあげましょう。
(2) 原因
猫ちゃんのかゆみの原因は、実はそんなに多くありません。
考え方もシンプルです。大きく分けて、4つの問題を考えます。
①感染症
ノミ、ダニ、カビなどいくつかの感染症が急激な痒みを引き起こします。
お外に出る子ではノミ・ダニを
若い子・野良猫なら特にこれらの可能性は必ず除外すべきです。
②ストレス
膀胱炎・関節炎・便秘などの不快感を生じる病気
これらは皮膚の病気ではありませんが、不快感が強いと過剰な毛繕いとして現れ、
結果的に「痒がっている様にみえる」ことがあります。
③アレルギー
食べ物(フード)によるアレルギーと
環境アレルゲンに反応してしまう、アトピー性皮膚炎があります
④その他
腫瘍や、その他の特殊な疾患により、痒みを生じることもあります。
(3) 家庭でできるケア
原因ごとの対策をご紹介します
①一番は、お外に出さず清潔な生活環境を整えることですが、
お外に習慣的に出ている場合には、ノミダニ予防薬を使用しましょう。
お外に出したくないけど脱走癖がある場合、出られない様な工夫をしつつ
ノミダニ予防薬を使用することをお勧めします。
また、ノミダニ予防薬を使っていたとしても、ノミアレルギーによるかゆみ症状が
持続するケースもありますので、おうちの徹底的なお掃除、ノミダニ駆除剤の使用も
お勧めします。
②うんちやおしっこが、毎日ちゃんと定期的に出ているかを確認しましょう
もし、うんちが数日に1回とかしか出ていなければ、便秘の可能性があります。
何日以上が便秘という定義はありません。
個人的には、2~3日に1回しか便が出ず、硬い便が少量しか出ない場合は
高い確率で異常と判断しています。
食事の変更を獣医師の指示で行いましょう。
おしっこにもうんちにも、飲水量はとても大事です。
あまり水を飲まない猫ちゃんであれば、ウェットフードを利用したり
ドライフードに水をかけたりして、飲水量を増やしてあげましょう。
③アレルギーは自宅での対応が難しい問題です。
基本的には、特別療法食や内服薬の服用が必要になりますが
症状の緩和に、グルーミング(ブラッシングや毛の拭き取り)などケアを増やす、生活環境の清掃頻度を上げることが役立つことがあります。
(4) 注意点・NG例
強いストレスが続くと、食欲不振や体調不良につながることがあります。
お家でのケアでうまくいかない場合には、痒みがずっと続くストレスから
解放してあげるために、早めに獣医の力を借りることを躊躇わない様にしましょう。
ただし、何度も受信するのはそれこそストレスになるため
なるべく皮膚科に強い病院を最初から受診してあげることをお勧めします。
(5) 受診ライン
以下の場合には、自宅のケアでどうにもならないことが多いですので
受診の目安としてください。
- 全身に病変があり、外に出ている(感染症の可能性がある)
- 痒みが強く、皮膚にじゅくじゅくした病変がある
- おしっこやうんちの問題がある
- 1〜3歳など若い時期からしつこい痒みがある
⭐︎受診前の準備
皮膚科の受診の前に情報を集めておくと診察がとてもスムーズに進みます。
皮膚科に強い動物病院には、受診前の問診票をホームページに載せている
ところがあります。
その問診票をあらかじめダウンロードし、必要な情報をチェックしましょう。
皮膚科でどんなことを聞かれるのか、あらかじめ知っておくことで
受診までの日に注意深く観察することもできます。
(6) まとめ
猫の痒みは「皮膚だけの問題」とは限りません。
猫の痒みはストレスを伴うため、早めに解決してあげたい問題ですよね。
原因を知っていれば考え方はシンプルですが診断となると難しく、適切な対処を
知っている獣医師のもとに早く受診することも大切です。
猫ちゃんが痒がっているのに気づいたら、こちらの記事の対応を思い出して
早めの行動をしていただければと思います。

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